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多彩な現場仕事での下積みを糧に独立起業。

#15

DEF CONSTRUCTION

藤巻 啓也
HIROYA FUJIMAKI
Profile

1978年、石川県白山市(旧鶴来町)育ち。金沢工業高等専門学校機械工学科を卒業後、地元の橋梁メーカーに就職。店舗内装施工会社と住宅メーカー勤務を経て、2012年、設計事務所『DEF CONSTRUCTION(デフ・コンストラクション)』を設立。’14年、白山市から金沢市に事務所を移転。店舗や住宅の設計、施工、管理、看板のデザインなどを手がける。二級建築士。

起業までのいきさつは?

最初は橋梁メーカーに入社して、会社員として勤めていました。勤務の条件面には不満がなかったんですが、会社という大きな歯車の一つになって、自分でなくてもいいような仕事をこのままやっていくことに違和感を覚えるようになってきました。

そんな折、幼なじみが20代前半で、金沢で家具屋さんを開くことになって、その店舗の内装を手がける会社の仕事ぶりを見ていたら、「これなら僕でも出来そう」と思って、その会社に転職しました。それが設計の世界へ入ったきっかけです。若い頃からなんとなく建築、特に看板のデザインやグラフィックに興味があったとはいえ、実際に入ってみたら当たり前ですが、そんなに簡単なものじゃなかった。

入社した店舗設計施工会社では、設計デザインというより、現場の施工管理が仕事の中心で店舗づくりの下積みをさせてもらいました。仕事は面白くて没頭しました。しかし、年数を重ねるたび、自分が何者でもないアマチュアでいることに嫌気がさし、30代になる前になんとしても資格だけでもとらねばと思い、5年間ほど勤めた会社を退職することを決意。もっと余裕をもって働ける住宅メーカーに転職して、仕事の傍ら資格の勉強をしました。そして、二級建築士を取得することができたのを機に、そこも退職しました。

これまでお世話になった会社で人間関係を築いてきた中で、有り難いことに僕を応援してくれる多くの人とのつながりも得て、今のこのタイミングだと思い、起業しようと決めました。

現在は、物販や飲食の店舗や住宅などの施工管理といった仕事がメインで、建築設計業務はまだほんのわずかしかありません。現場監督の仕事は、紙で描かれた図面通りに行かない部分をその場で判断・決定し、かつ、依頼主の思いにも応えていく必要があり、最後にカタチになった時に達成感があるのが一番の魅力ですね。

独立起業の不安や苦労はなかったですか?

金融機関に起業資金についての相談に行ったことはありましたが、結局、融資や助成金など受けることなく、自己資金のみで起業しました。経営は先に何が起きるかわからないし、お金は怖い。だから助成金などを頼りにしてやるぐらいだったら、そもそも起業などやらない方がいい、というのが僕の考えです。

働く不安は、経営者だけじゃなく、会社員だってあるわけです。かつてのリーマンショックの時に、会社から切られる人を何人も見てきたのもあって、ひたすら真面目に会社員として働いているよりかは、独立してみての不安の方がまだいいんじゃないのかなと当時の僕はそう思いました。そもそも、僕は組織に向かないタイプ。人に媚びるということができないんです。会社という組織は、親が右向けば、子も右を向かないといけない面があって、出世するために会社にいる、なんていう状況が自分には辛くてしょうがなかったです。

でも、もし起業が失敗したとしても、またサラリーマンに戻ればいいし、独身だから、自分ひとりの身ぐらいならなんとかなるかなという気持ちでもいました。

金沢で活動する意味についてどう考えますか?

特に場所にはこだわっていません。最初は松任(白山市)で事務所を構えていたんですが、金沢市内の案件が圧倒的に多く、どうしても往復するだけで1、2時間ロスしてしまうので、金沢駅に近い物件を見つけました。お客様や職人さんといった仕事のつながりの面から、金沢で仕事をすることが必然となっています。

これから起業する人へのアドバイスを。

ビジネスマナーやルール、ケジメについて考えを持っておくが必要があると思います。社会の中で、自分が全責任を持って生きていく訳ですから。

今後の展望は?

この春で起業してから5年。ようやくスタート地点に来たという感じです。これからが本領発揮。

店舗と住宅の2つの世界を知ることができたことは自分にとって強みでもあるので、もちろんそれを活かしてやっていきたいですが、基本的には型にとらわれずに楽しく仕事できたらいいなと思っています。

編集:きどたまよ  撮影:黒川 博司

藤巻 啓也 さんから 木下 朝幸 さんへ

#15藤巻 啓也

HIROYA FUJIMAKI

DEF CONSTRUCTION

『お店作りのお手伝いさせて頂きまして、改めてありがとうございました。

実はお客として木下さんの仕事を目の当たりにして、技術品質への向上心と妥協を許さない姿勢に自分の仕事はどうなんだ?と毎度反省させられる次第であります。

今後とも宜しくお願い致します。』