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#16

PUSH HAIR TOMOTOMO

木下 朝幸
KINOSHITA TOMOYUKI
Profile

1979年、石川県七尾市生まれ、金沢市育ち。1997年、理容美容専門学校卒業。理容師として金沢市内のヘアサロンに11年間、白山市(旧鶴来町)の個人経営の店で約3年間の勤務を経て独立。2014年10月に金沢市玉川町に『PUSH HAIR TOMOTOMO』をオープンさせた。1対1の接客による丁寧なサロンワークを通して、多様な心のケアとヘアスタイリングを提案する。

起業までのいきさつは?

私にとって理容師はなりたい職業ではなかったんです。「絶対に向いているから」って周囲から勧められるがまま、理容専門学校に入りました。飲食業も考えていたんですけど、父から「お前は飲食業には向いとらん、やめとけ!!」って言われました。僕が理容業界の方へ進むよう、うまく仕向けてほしいと、友人たちに陰でこっそり頼んでいたみたいです。父はラーメン店を営んでいたので、飲食の仕事は大変だと自分で身に染みていたから、息子に苦労かけたくないという親心からだったんでしょうね。とにかく周囲の人たちの後押しがなかったら、理容師にはなっていなかったです。

専門学校を卒業後は、ヘアサロンの中でもスタッフの多い店舗に就職しました。その頃から30歳~35歳ぐらいまでの間に独立しようと心に決めていたし、そのためには10年は修業しないと世の中に認められないという考えがすでに自分の中にありました。店では、スタイリストのほかに、ジュニアスタイリスト、メインアシスタント、アシスタントなど、職種が細分化されています。たくさんのスタッフがいる中で、何人のお客様を自分の担当に付けられて、売り上げを出すかが勝負という、激しい競争の世界。悔しい思いをすることもたくさんありました。でも、そういう厳しい世界で揉まれたことは、間違いなく今の自分の土台になっていると言えますね。理容師の仕事はもちろんハードですが、「しんどい」なんて考える暇もないぐらい、とにかくがむしゃらにやってきました。

金沢のサロンで11年間働いた後、個人経営の勉強のため、鶴来の個人店理容室に移りました。前のお店からのお客様から「シャンプーから顔そりまで全部やって欲しい」とトータルで頼まれることが多かったんですが、個人経営では普通のこと。自分にはこのスタイルが合っていると確信して、自分の店を持つのなら1対1の接客にこだわりたいと思いました。

うちはお客様の紹介で来られるお客様が大半で、予約優先でやっています。僕はあえてお客様のカルテもつくらないし、1日のお客が何人って数えることはしないんです。自分1人で手がけていることもあるけど、その人に似合うスタイル提案や、今日何を求めに来たかはその時々で違うんです。

独立起業の不安や苦労はなかったですか?

最初から独立を見据え、開業資金は少しずつ準備していました。ただ、「独立して大丈夫なん?」と言う奥さんの説得にはずいぶん苦労しました。その時、すでに子どもも生まれていたから、とにかく先行きが不安だったんでしょうね。周りからも「お前なら大丈夫だ」と勧められたし、僕にも自信はあった。とはいえ、実際はやってみないとわからないし、本当にこれで生活していけるのかどうかという保証もない。それでも、個人経営の店で働いた時のデータや、細かな事業計画の説明を重ねてなんとか理解してもらうことができました。

それから、独立を目指した理由のひとつに、自分の子どもが成長して物心がついた時、どこかのヘアサロンに勤めているというより、「自分の店で理容師をやっている」と父親のことを、胸を張って言えるような存在になりたいということが大きいんです。我が子に自分の働いているうしろ姿をしっかり見せたい、そんな思いが僕の原動力になっているのかもしれませんね。

金沢で独立起業する意味についてどう考えますか?

金沢は、特におもてなしの文化と質に対しては評価が厳しい土地柄だと思います。今は南部の地域の方も発展と勢いもあり、金沢駅近辺では西より東の方が新しいお店がたくさんできています。そんな中にも古くて良い建物や街並みがたくさん残っていて、金沢の魅力はさらに上がっていると感じますね。おもてなしの文化、質に対して、私はどこまで成長し、挑戦できるかが、金沢で起業する意味を持つのだと思いますね。

今後の展望は?

店舗拡大、支店などと言うと、社会一般的に展望といえる考え方なんだと思うのですが、私なりに攻める姿勢とは、今の店舗よりさらに充実した「一人一人を大切に」できるサロンにしていくことにあります。
 システムにはまらないサービスこそ、1対1のサロンの長所なので、お客様にもっと満足いただけるよう、個室展開のサロンづくり、そして、希望や課題、メンテナンスにとことん対応できるお店づくりを追求していきたいと思っています。楽しみです。

編集:きどたまよ  撮影:黒川 博司

木下 朝幸 さんから 多川 滋樹 さんへ

#16木下 朝幸

KINOSHITA TOMOYUKI

PUSH HAIR TOMOTOMO

後輩である多川さんの真面目な姿勢には本当に尊敬しておりますし仕事している姿は心まであつあつにしてくれてます。

更なるご活躍期待してますよ。