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2019.03/20 Report

はたらこう課 INTERNSHIP vol.2 REPORT

はたらこう課 INTERNSHIP vol.2 REPORT

『PLAT HOME』編

インターン生 金 穎さん(きん えい)

中国で生まれ、8歳から金沢で育つ。石川県立大学食品科学科3年生。食品の機能性や栄養成分、調理などを学ぶ。屋上緑化をテーマに研究するため、カナダ・ハリファックスに留学した経験を持つ。就職活動を控え、自分が何をしたいのか将来の進路を模索中。好きなことは食、旅行、人と話すこと、音楽、踊りと多岐にわたる。

インターン生 植村 靖文さん

京都府出身の29歳。金沢工業大学大学院で機械工学を専攻。結婚を決意して、富山県高岡市に移住。鉄鋼関連の企業に就職し、技術職に携わって4年目を迎える。家庭では主夫業も行い、料理好きが高じて食生活指導士として活動もしている。ゆくゆくは日本で昔からある料理のおすそ分け文化をビジネス化させて起業を目指す。

PLAT HOME 岡川 透さん

金沢市東山生まれ。20歳から料理の道に入り、自分の店を持つことを目標に掲げ、石川県内の和食料理店で研鑽を積む。2015年5月、『PLAT HOME』を開業、独立を果たした。和食をベースにした創作料理で国内外のファンを惹きつける。スタッフの雇用体系をいち早く確立させ、働きやすい環境を整えることで、豊かな人材が育つ飲食業界を目指し追求している。周囲からは「ぽん太さん」との愛称で親しまれる。

2月2日(土)

午前中、金さんは岡川さんの食材の仕入れに同行し、食材の目利きなどを学ぶ。その後、当日のメニューを練る時間には岡川さんといっしょに考えたり、将来の道を相談したり。一度社会で勉強してから起業したいと考える金さんは、現在大学3年生。友人から情報を得て興味を持ち、インターンシップに応募したそう。食べること、料理、旅行、人と話すこと、音楽、ダンス…今はまだ漠然とだが、自分の好きなことにつながる仕事をしたいと考えているという。
金さんはインターンシップに参加して、この日で6日目。お店では、簡単な料理の仕込みの手伝いや準備も行うが、メインは接客だ。「『PLAT HOME』は、人間味あふれる温かい素敵なお店。ここに来るお客様もみんないい方ばかり。いい人がまたいい人を呼んでくる好循環が生まれていると実感します。私もお客様と積極的にコミュニケーションをとるように心がけますが、お料理の提供の時に内容をきちんと覚えて説明したり、ドリンクをつくったりするのが難しい」。それゆえ初めのうちは思わずミスも。「初めは失敗するのは当たり前。ベースとなるのはお客様を楽しませること。その芯の部分がブレなければいい。その子のやりたい芽を摘み取らず伸ばしたいし、短期間でどれだけ面白い記憶を残せるか。いい思い出になるぐらい、でっかい失敗をしてくれた方が後々のためになる。金ちゃんは海外留学の経験もあり、英語や中国語でもコミュニケーションがとれる強みもある。将来のチャンスを掴めるようにアシストしてあげられれば」と岡川さんは温かく見守る。
午後から植村さんも加わり、さっそく仕込みの準備を手伝いはじめた。植村さんは、現在富山のメーカーに勤務する現役のサラリーマンだ。もともと料理がつくるのが好きで、食生活指導士の資格も持つ。いつか料理に関する新規ビジネスをスタートさせたい夢がある。その実現に向けて確かなイメージや課題を見つけるためにも飲食の現場で働くインターンに参加、3日目を迎えた。「野菜は根元がうまい。芯は堅いけど甘みがあるからダシに使う」といった岡川さんの指南に熱心に耳を傾けながら、野菜を切る様子は真剣そのもの。その合間に構想中のビジネスについて相談することも。「飲食店は立ちっぱなしで体力的に大変ですね。会社ではB to Bの業務ゆえお客様と接する機会がないので、接客は全然慣れません。接客は生ものだし、臨機応変に自分なりの正解を見つけないと。岡川さんのように人を惹きつけるコミュニケーション力や自分から発信する力を伸ばすために、お客様やスタッフと話す機会を増やすことが課題です」。岡川さんは「ヤス(植村さん)も金ちゃんもまだガチガチなので、遠慮禁止と言っています(笑)。飲食業は楽しんでやるもの。うちではリラックスして、お客様とコミュニケーションをとってほしいんです。スタッフとは何でも言い合える関係を築き、どんどん質問してもらいたい。そうすれば現場にも相乗効果が生まれるはず」と寛大だ。
二人のインターン生には「料理のスキルを高めることではなく、『PLAT HOME』がどういうことをしているか目で見て感じとって欲しい。別に飲食じゃなくても、ここで培ったことが彼らにとって今後の新しい挑戦につながれば嬉しいですね」と岡川さんは期待を寄せる。

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