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2019.03/29 Report

はたらこう課 INTERNSHIP vol.3 報告会

はたらこう課 INTERNSHIP vol.3 報告会

2月24日(日) インターンシップ報告会

金さんと植村さんのインターンシップ最終日には、報告会を開催。はたらこう課インターンシップのコーディネートを手がける『ガクトラボ』の仁志出憲聖さんが進行役を務め、前回の『継手意匠店』の岩本守雅さんとインターン生・伊藤堯さん、はたらこう課プロジェクトを手がける久松陽一さんも同席。各人が約1週間にわたる活動を振り返り、今後の活動や事業プランを発表した。
金さんは「ひつじのきんちゃん」と題した紙芝居を手に応募経緯や活動内容を発表すると、一気に和やかムードに。自分を成長させるため「多くの人とのつながる、感謝と笑顔で自分も周りも楽しませる」を目標に活動に励んだ。よくわかったのは、多くの人から慕われ頼りにされる岡川さんの人柄だ。とりわけ「人の価値を高める」「人が何をしてもらったら嬉しいか考えたらいい」という経営者目線の言葉に心を打たれたという。自分も意識するにつれ、飲食店のアルバイトや友達付き合いにも活き、一歩先を読む行動につながったと振り返る。
一方、料理の原価率や銀行融資のための計画づくりなど、経営していく上でのシビアな一面も知れた。何より大きな気づきは、ミスを引きずりがちで、他と比べてマイナス思考に陥ってしまう自身の内面にある弱さだったという。そんな自分について理解が深まるほど、今度はもっと学びを深め、チャレンジしたい気持ちに。次なるステップとして「自転車で日本一周へのチャレンジ」という決意表明で結んだ。
「なぜ自転車旅行?」の問いにも、金さんは「元々考えていた計画で、インターンの経験で後押しされました。動画を撮りながら巡り、農作業などを手伝って地元の人の家に泊めてもらうことにも挑戦したい」と強い意気込みを伝えた。「金ちゃんがお客様と話すのが好きだと感じたし、その笑顔にお客様も喜んでいるのが伝わった。Going my wayでそのまま進んでほしい」と岡川さんもエールを送った。
植村さんの発表では、インターンの理由や目的、気づきなどを簡潔にまとめて紹介。会社員と主夫業を兼ねる生活の中で発想を得たビジネスで起業を目指し、ゼロから実現につなぐためのインターンだった。その内容は、ミールシェアリングサービス(およばれ・おすそわけサービス)だ。子育てを終えた主婦の料理スキルと、多忙な人の食事への不満をマッチングさせるサービスだ。そのためインターン中は、仕込みや店内セッティング、清掃といった一連の業務の傍ら、食のプロである岡川さんに幾度も相談でき、ビジネスや起業に関する貴重な助言をもらえたようだ。
インターン活動中の自らの感情の移り変わりをグラフ化するというユニークな趣向も。初対面の人と話すハードルが下がり、人のために何かをしたい気持ちが生まれたという大きな成果を得たが、起業人としてはまだ発信力、コミュニケーション力が不足していると自己分析。「応援されるような魅力的な人間にならないと」と植村さんは気を引き締める。また、「自分の出す雰囲気が周りにも伝播する」「なりたい姿の環境に身を置くことがなりたい自分に近づける」など、たくさんの気づきもあった。今後の挑戦は、2019年度に起業塾を活用してやりたいビジネスを掘り下げること、およばれ・おすそ分けサービスのトライアルなど。2020年に起業し、2025年には年商1億円を目指す展望も示した。
参加者からは、食中毒などのケースも想定した信用の仕組みについて突っ込んだ指摘も。植村さんは保険や評価制度などの対応策を述べるとともに、「地方でやるからにはその地域性を活かしたサービスも考えたい」と補足。「システムづくり以前に、自分の熱い思いが前に出ると人は惹きつけられる。事業に賛同したいと思わせるセッション力が必要」(岩本さん)、「人をワクワクさせるには自らが盛り上がらないと。頭で考えるだけじゃなく、色々体験することも大切」(久松さん)。熱のこもった様々なアドバイスに、植村さんは「体験・失敗を重ねて自分をレベルアップさせたい」と前向きだ。
「ヤス(植村さん)はやりたいビジネスが形としてあるけど、まだまだ先を見据えて考えればより面白くなる。その取り掛かりとしてよく人を見て、何が喜ばれるか心を砕けば世界がもっと広がる」と激励した岡川さん。「今回コミュニケーションにフォーカスしたインターンでしたが、二人とも自然体で接客できるようになり、コミュニケーションがとれて楽しかった」と、インターン受け入れにも手応えを感じた様子だ。
さらには、『継手意匠店』の岩本さんとインターン生の伊藤さんからも、取り組み内容と成果を紹介。締めくくりとして、それぞれのインターン生に終了証が授与された。起業者にとっても起業を目指す者にとっても、インターンによって新たな人のつながりや課題を得られた、有意義な機会となったようだ。

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